「退屈姫君」シリーズに司馬懿登場!?

最近もっぱら読書習慣がついて、時代物を読むことが多くなりました。まるっきりのフィクションより、史実をベースにした読み物のほうが好きなのですが、「退屈姫君」シリーズはフィクションと史実をうまく掛け合わせた読みやすい物語です。とは言え、メインはフィクション。堅苦しい言葉遣いの書物は億劫になってあまり読む気がしません。司馬遼太郎の本を読みたいと思いつつ、難しそうとか他にも理由があってまだ手が出せないでいます。「退屈姫君」シリーズは、堅苦しさなくトントンと軽く先を読み進めていける小説です。

退屈姫君伝 (新潮文庫)時代物の小説は「入り」が難しい気がします。やっぱり手が出しづらい。そういう時は、レビューサイトで面白そうなものを選んだり、書店の面陳してある絵柄や裏表紙を読んだりして、面白そうなのを買っています。しかし一通り目を通してしまうと、背表紙で棚に並んでいる本から選ばないといけないのですが、タイトルだけからだと、どれが時代物でそうでないのかさっぱりわからなくなってしまうんですよね。大きな書店では「歴史物」とかジャンル別に分けてくれるからまだよいのですが、小さな街書店では出版社別に並べてるから、いくら作家別とかでもどの作家が時代物書きか分からないし。表紙を見れば着物を着てるとか武士が描かれてるとかで分かりやすいけど、背表紙からだと、それっぽいタイトルを探さないといけない。結構面倒だなと思いつつ、いろいろタイトルを見て回っているうちに目に飛び込んできた背表紙のタイトルが「退屈姫君伝」。どう考えても時代物だろ、と思って手に取り背表紙を読んでみることにしたら、なんとも面白そうで読みづらくなさそうな本でした。

吹けば飛ぶような二万五千石の小藩に五十万石に姫君が異例のお輿入れ。そのうえこの姫君、美貌ながら生来のいたずら好きときています。退屈しのぎに屋敷を抜け出し、江戸城下を探検、藩の六不思議の謎解きに血道を上げる日々。ところが、田沼意次も絡んだ陰謀まで探り当てたから、さあ大変。幕府隠密、くノ一、長屋の町人も巻き込み、姫の貞操と藩の命運を賭けた大勝負の始まり始まり。

前々からのエントリーでも書いてるように、感想を文字に起こして書くのが大の苦手なので、感想と言うより印象を書こうかと思います。

まず第一弾の「退屈姫君伝」。読みやすい、読みやすい。しかしながらかなりの下ネタ(笑)。どこがどうと言うのはすっかり忘れてしまいましたが随所下ネタ。まぁそれは置いといて。二万五千石の風見藩に五十万石の盤内藩めだか姫の輿入れには深い理由があります。双方の間に密約が交わされていたことが大きな理由の一つでした。その密約を嗅ぎつけたのが田沼意次。田沼はどこぞの藩に粗相があればうまい口で改易に追い込みその領土を我が物にしようとする野心家でした(そういう人物像になってます)。密約の証拠を見つけ出し、風見藩を取り壊そうとしていました。それを知っためだか姫が阻止すべく立ち上がります。

物語終盤はある程度予想できたのですが、まさかのまさか。上を行くお二人が素晴らしい。かっこよすぎです。いや~、それにしても田沼嫌われすぎでしょ(笑)。

退屈姫君 海を渡る (新潮文庫)第二弾の「退屈姫君 海を渡る」は、海を渡るって外国?とか思ったのですが、旦那四国だもんなぁと思ったらやっぱり四国が舞台。武家社会と言うのは今では簡単に理解できないものだなぁと思ったお話でした。側室の身分と正室の身分の差ははっきりあったとは言え、なかなかめだか姫のようにあっけらかんとはいかず、なんだか直重が嫌いになりかけましたよ。いや、時代、制度上分かるんですが、やっぱ後ろめたい気持ちあったじゃーんって。まぁ、直重も頭の良い人でよかったことはよかったんですが、いま一つすっきり好きになれないお話でした。いや、面白いには面白いんですが、どうしても現代人として理解できなくてね…。

退屈姫君 恋に燃える (新潮文庫)さて、このエントリーのタイトルに司馬懿登場なんて書きましたが、読んでいてこの小説に出てくる田沼意次が三国無双(ゲームです)の司馬懿にそっくりな気がしてならなかったのです。と言っても三国は未プレイ。OROCHIのみですが。しかしながら、司馬懿と言うキャラクターは、頭の良い切れ者であり、「馬鹿め!ふははははは!」が口癖の、身内(魏)からまで嫌われてしまう嫌われっ子と言うことは理解しました(笑)。そして「似てるなぁ」と思っていたのが確信に変わったのが第三弾「退屈姫君 恋に燃える」での以下の部分。

「ふ、ふふふ。あはははは」
 田沼は自棄になって笑い出しました。
「まあよいわ。どこぞの大名の別荘にでも遊びに出られたのであろう」

って、まるっきり司馬懿じゃん
おもいっきり田沼意次を無双司馬懿に脳内変換しても通じることに笑えました。第二弾に出てくる六波羅も司馬懿に似てるには似てますが、さすがに上の部分読んじゃったら完全田沼意次と書いて司馬懿になってしまいました(笑)。よ~く探してみると「馬鹿将軍」な~んて司馬懿っぽいセリフもありました。が、もっとすごいのが「くそ。あの馬鹿姫めが!」と言うセリフ。
まんま、司馬懿じゃん
いや~、この小説の田沼はめっちゃ嫌なやつで(息子はもっと嫌なやつ)嫌いなんですが(まぁ、この間抜けっぷりがあるから面白いんだけど)、司馬懿に変換してみると結構愛嬌があって好きですね(笑)。

amazonで「風流冷飯伝」を注文したんでこれを読むのも楽しみです。と言うか先にこっち読んだほうがよかったのかもしれませんが。さ~て今日は、同じ作家さんの「おんみつ蜜姫」を読もうと思います。

posted on 2008/06/14 category: review tag: , , , . You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. You can leave a response, or trackback from your own site.

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